アメリカ留学

留学先で日本人同士で交流するメリット・デメリット【最終的な判断は自己責任】

留学中は「留学している間に同じ日本人同士で絡むのは良いのか?」と思う方は少なくないと思います。

5年間アメリカ留学を経験した私の答えは条件付きでYes!です。

というのも日本人同士の交流も有意義な留学生活につながりますが、多すぎるとちょっとデメリットもあるのではと考えているからです。

今回はその点について私の持論を述べていきたいと思います。

Contents

留学先で日本人留学生と絡むメリット

「自分の留学の目的は何か?」と自分に問いただした時、英語力の向上のみが目的だとしたらあまり日本人と交流する必要はないかなと考えています。

もしあなたの留学の目的が「留学で何かを得て、日本に帰って役立てたい!」と思うならある程度交流は必要なのではないかと思います。

なぜなら留学を終えて、日本に帰ってからにつなげたいと思うのはほぼ日本人だけです。

ですので現地の人と話すだけでは解決につながらないこともあります。

このようにネガティブにみられがちな留学先での同郷人との交流にはメリットもあります。

留学生活に対応が楽に

留学で日本人同士で絡むことで一番最初に得られるメリットは、生活を始める上での準備や対応が楽になるということです。

初めて海外に出て現地でのルールがわからず、どのように過ごしていいのかわからない際には、元からいる日本人と交流をすることによって貴重なアドバイスや現地の作法などを教えてもらえるかもしれません。

例えば私がいたアメリカの場合は携帯も契約せずにやってきたので

  • 学校の場所
  • 一番近いスーパーの場所
  • コインランドリーの使い方
  • チップの払い方

などなど本当にしょうがないものまで聞きにいきました。

自分の英語力と生活力の無さには非常に自分自身ががっかりしましたし、家を出るまでいかに自立していなかったかを強く実感することになりました。

そのため、何も知らなかった私に丁寧に教えてくれた、初日に知り合った日本人の方には色々お世話になりました。

名前も知らない方ですが、その方にはひたすら感謝しかすることができません。

それ以外にも留学生活を始めるにあたっては

  • 現地で携帯電話の契約
  • 現地での銀行口座の扱いや送金方法
  • 学費の支払い方

などの情報も欠かせません。

確かにこのようなインフラ整備も留学生活の醍醐味なのかもしれません。

ですが、そこに時間を取られて本来の勉強や観光に支障をきたしては本末転倒です。

必要な情報はどんどん聞いて本来やるべきことに集中するのも私はありだと思います。

日本語力の維持

これは私のように海外での生活が長い人に当てはまること思いますが、日本人留学生とも適度に付き合うメリットは日本語力の維持です。

というのも言葉は使わないとものすごく簡単に忘れてしまいます。

それは英語や中国語のような外国語だけではありません。

実は日本語も例外ではないんです。

数週間や1ヶ月ほどの留学なら問題ないかもしれませんが、半年や1年の留学となると長く日本語の会話や、丁寧な言葉遣いなど日本語特有の気配りができなくなることがあります。

私はそんな時、自分の日本語力が劣化したな強く感じました。

私が実際に経験した中では、海外留学していると1つや2つの歳の差などあまり気にする人が多くないため自然とタメ口や軽い言葉遣いで話す機会が多くなります。

その結果、日本に帰った瞬間に正しい敬語を使うことができず、接客などのアルバイトの際に上手にお客様に声を掛けることができなくなることも経験しました。

少なくとも18年間は日本で育ったのに…。

ほんの少し言葉から離れるだけでこんなにも忘れてしまうのかと実感しました。

言葉遣いだけではありません。

経営者との商談で使う資料や、学校の恩師に送るEメール等、極めて丁寧な日本語を使う際に自分で文字をパソコンに打ってみて、見直してみると、

とんでもなくめちゃめちゃな日本語で書かれていて、「なんで自分はこんな変な文章を書いているんだろう?」思い返し、落ち込んでしまうことがあります。

外国語の習得には集中してその言語を使用して覚えるのは効率的だと思いますが、もとから自分が出来ていたものが出来なくなっては元も子もありません。

ですので、適度な母国語のコミュニケーションやSNSの確認は一時帰国の際の逆カルチャーショックを軽減することに繋がっています。

外国人に聞きづらいものを聞くことができる。

もし仮に外国人に対して聞きづらい繊細なトピックや日本独自の話題などがあれば、日本人と交流することで解決できるものはいくつかあります。

一番最初に思いつく場面は就職活動です。

日本の学生の就職活動スタイルは世界的に見ても独特で、3年生の段階から始めなければいけないスタイルは他の国にはありません。

留学を終了、または海外で大学を卒業した後日本で就職することを考えている人は最新の日本の就職市場の情報を知っていないといけません。

海外の留学生はボストンキャリアフォーラムなどの留学生向けの就活プラットフォームが広がってはいます。

しかし、基本的には日本のルールや事情に合わせなければいけないことが沢山あります。

国内の学生さんがエントリーシートやOB、OG訪問などで情報収拾している間も海外にいるのでそのような情報を入手するのも一苦労です。

そんな時には、留学中でも素直に人を頼って情報収拾をしても問題ないと思います。

なぜなら日本のローカルルールは日本人が1番知っていると思いまし、他の国の方が興味をも持ちづらいことも確かだからです。

また、ある特定の発言や行動が相手にとって失礼な行為にならないか?、などを確認する際も日本人に聞くといいかもしれません。

無意識に相手を不快にさせてしまう原因の一つは相手を文化的な背景など知らない無知にあります。

自分が無知であることを知っていれば調べるなり、人に聞くことも可能です。

そんな時は”知っている”方に聞けばいいと思いますし、それが日本人でも知って損はないと思います。

留学先で日本人留学生と絡むデメリット

ここまで日本人留学先で日本人と絡むメリットを紹介してきましたが、必ずしも良い事ばかりではありません。

もちろんデメリットもあります。

これから留学を考えているあなたははどういったところに問題が発生すると思いますか?

私は以下の通りだと思います。

英語の勉強に支障が出る

留学初期の段階では英語を使ってどのように会話を進めていくかを覚えることが重要です。

その重要な時期に英語を使う機会を損ねて、日本語ばかり話してるといつまでたっても英語がしゃべれるようにはなりません。

なぜなら、どこに留学しようが人は慣れてくると自然に自分がいて快適な環境づくりができてしまいます。

そうなると留学しているにもかかわらず、全く現地の現地の言葉を使う機会が無くなってしまいます。

そうなるといくら英語圏に滞在していても、英語は全く進歩しなくなってしまいます。

そうなる前にどんどん英語を使って自分の英語を磨かないといけません。

上記の人を頼れっての言っていることと矛盾しているような気がしますが、

英語の勉強という点では日本人とばかりつるんでいてはあまりメリットはありません。

例えば、仮にあなたが英語を話すのが苦手だなと自覚しているとしましょう。

外国人の他の留学生や現地のネイティブスピーカーと交流している際は否が応でも英語を話す環境が形成されます。

その時にはなんとなくでもコミュニケーションが成立しますので慣れてくるとそれが自身になります。

優しい人は正しい発音や日本では気づかなかったアクセントや癖も教えてくれるかもしれません。

もしあなたがせっかくの留学生活の中で日本人とばかり絡んでいたらそのような貴重な機会を逃してしまうかもしれません。

もっと直接的に言えばいつまでたっても気になる日本語のアクセントも抜けないかもしれません。

留学している間は語学に関して言えば同郷の日本人に頼りすぎるのは良くありません。

せっかく留学したのに視野が拡がらない

日本人との交流に気を取られていると、せっかく留学したのに最大のメリットである様々な文化の多様性を経験しづらくなってしまうことがあります。

留学している間は私たち自身が外国人であり、道行く先で出会う人の考え方や生活習慣、行動など大きな違いがあります。

海外での留学生活には授業以外の日常生活でも、異文化への理解や新しい言語や知識の習得など現地ならではの楽しみや吸収できるものが沢山あります。

しかし、日本人同士でばかり固まってそのような楽しみに興味を示さないとだんだん留学生活に慣れてきて当たり前となるため、海外で出会う多様性や異なるグループの人々との交流で得られる視野が広がるチャンスを失ってしまいます。

そうなるとその後の留学生活で習慣の異なる人を受け入れることができなくなり、心は日本にいた時と変わらないような狭い世界に閉じこもったままのような状態になる人もいました。

せっかく目の前に目新しくて面白いものが広がっていないのに興味が湧かず、自身の成長のチャンスをうやむやにしてしまうのは勿体なくありませんか?

必要以上に頼りにするのは時間の無駄

留学している間は日本人を頼りすぎていると貴重な留学時間を無駄にしてしまう可能性があります。

限られた時間の中でやるべきことは沢山あります。

勉強ももちろん大事ですが、旅行や外国人の友達からの異文化理解など留学ならではの経験もすることができます。

そんな中で留学して日本人とばかり交流してしまうというのか日本に帰ってからでもいつでもできることではないかと思います。

確かに母国語同士でコミュニケーションを取れるのは楽ですが、そこに甘えて自分の留学の可能性を狭めていませんか?

最初になぜ留学をすることにしたのかを思い返してみましょう。

オンライン英会話や教材が揃っている現在では、英語が勉強したかったのであれば日本でも勉強することはできます。

なぜ日本に居ながらでも英語を勉強できるのに、わざわざ高いお金を払って外国にまで来たのでしょうか?

外国に行けばなんとかなるとか、すぐに英語を喋れるようになると思っていたのでしょうか?

あるいは自分が英語しか使えない環境で生き残る体験やそんな環境を欲していたのではないでしょうか?

そんな志を持っていたとしても、流れに身を任せたり、居心地がいいからと自分に甘くなって

とても厳しい言い方になってしまいましたが、時には自分が楽な道を行きすぎると結果的に時間を無駄にしていないかとみつめ直すのも大事なプロセスだと思います。

おわりに

ここまで留学先で日本人と交流する事のメリットとデメリットを紹介してきました。

上記の通り、私からの答えは条件付きでYesです。

同じ言葉を話せる人との交流は異国の地では大きなアドバンテージにもなり得ますが、同時に自分の成長の妨げになることもなりえます。

私が出す結論は日本人との交流は現地の大学進学以降がいいかもです。

というのも語学留学でしたら、なるべく英語を喋る環境にいて話し続けることが一番英語習得への近道だと思いますが、

大学進学や実際に働くとなると自らの学びと同時に就職やビジネスチャンスも見ていかなければならないため、全く日本人と交流しないデメリットも少なくないからです。

ですので、全く交流しないのもオススメしません。

最終的には自分で判断しなければいけないことも沢山ありますが、皆さんの留学の成功を願っています。

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